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文章用 香月が適当に思いついた文章とか文字とか言葉とか。 二次創作も混ざります。
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触れたら消える夢を見た。

花壇のチューリップ。
道端のたんぽぽ。
垣根のさつき。
曲がり角のあやめ。
庭先のマーガレット。

初夏に向けて、咲き誇る花々。
触れただけで、消えていく。

跡形もなく。

「どうして?」

何もかも消えてなくなった空間に一人立ちつくす。

「枯れるわけではないのですから、いいじゃないですか」

どこからともなく現れたLの声に振り返る。
急に足元がさらさらと崩れていくように感じて、月は震えた。

「同じことだよ。目の前からなくなるのなら」

2メートルほど離れた先にLは立っている。
触れられず、けれど目を離せず。

「では、消すのではなく、残せばいいじゃないですか」

簡単に。
ジーンズのポケットに両手を突っ込んで、ちょっと猫背のまま、Lは言う。

「どうやって・・・」

近づくことも手を伸ばすこともできないまま、月は姿勢を正した。

「それを考えるのが、月くんの仕事です」

かかとをつぶしたデッキシューズをつま先に引っ掛けて、Lがずるずると足音を立てて消えていく。
月に背を向けて。

引き止めることも、声をかけることもできずに、月は天を仰いだ。
なにもない、部屋の真ん中で、月は自分が何も残していないことを思い知る。

「なにを、残せと・・・言うんだ」

月には月自身しか残っていなかった。




・・・。
なんで、幸せな月を、というか、月が幸せなら他に何も望まない(笑)話を延々とした翌日にできた話は、月が幸せになれない話になるんだろう・・・。
おかしいな。
Lが月をとことん甘やかす話が書きたいのに。
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