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文章用 香月が適当に思いついた文章とか文字とか言葉とか。 二次創作も混ざります。
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寝る。
起きる。
食べる。
働く。

毎日、繰り返される。

どうやって、毎日に変化をつければいいのか、考える。

「あ、ほら、そこにあるじゃん」

座りごごちのいい2人がけのソファに陣取ってテレビを見ていたら、背中越しに翔流(かける)の声がした。

「どこ?」

面倒だったので、テレビに向かったまま適当に相槌を打つ。

「ほら、そこだって。ソファのひじ掛けにのっけてる寧斗(やすと)の足の先」
「なんだよ、その具体的な表現は」
「わかりやすいかと思って」

言われた俺の足の先には、もちろん何もない。
あるわけが無いのだ。
上を向いた足の先イコール空中ということなのだから。

「で、なにが、あるって?」
「もう見つけたから、どうでもいい」

ふぅ、と息を吐いて、テレビを消して、振り返ると翔流の満面な笑顔と目が合った。

「なにがしたいって?」
「一緒にいたい」

仕方なく、ひじ掛けから足をはずして、ソファに座りなおした。

「座れば?」
「ありがと」

ソファの裏側から、背もたれをまたいで、強引に隣りに移動してくる。

「つまんない?」

こつん、と肩に頭をのせてきた翔流に聞かれた。

「なにが?」

わからないふりをして、ぽんぽんとその茶色で柔らかな髪を撫でる。

「毎日」

言っても無いのに、すでにばれているのは、いつものことだとはいえ、そんなに自分が考えていることが顔にでているのだろうかと、少し不安に思わずにはいられない。

「そうでもないさ」

変化の無い毎日。
そんなことはない。

寝るにしても、時間は違う。
起きるにしても、見た夢が違う。
食べるにしても、食べるものが違う。
働くにしても、毎日同じことなどひとつも無い。

繰り返しても。
同じ日は一度も無い。

「毎日、違うことばかりだ」
「そう?」

ならよかった、と。
笑って俺からリモコンを奪い取ると、テレビをつけた。

「それに、翔流が、いるし」
「ぼく?」
「そう。飽きなくていい」

ふ、と、今朝のことを思い出して、笑う。

「ぼくだって!寧斗がいれば飽きないよ」

張り合うように背筋を伸ばした姿が、さらに笑いを誘った。

くりかえされる毎日に変化をつければいいのか、考える。
結局、変化をつけるのではなく、変化するのだと、思う。

正解はないが、それでいいのだと。




終わり

毎日同じことを考えることは無くて。
毎日別のことばかり考えてるわけでもない。

まぁ、うん。
つまらないなら、楽しいことを探せばいいじゃん。

そんな前向き思考で。
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